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Oracle DB Tips

ORA-00001: 一意制約(??.??)に反しています

01.ORA-00001エラーとはどのようなエラーか?

表の列(または複数の列)に対して、一意制約(ユニークキー制約)と呼ばれる、データの一意性を保証する制約を設定することができます。一意制約(ユニークキー制約)が設定された場合、表の列(または複数の列)に重複したデータを格納することができません。
一意制約が設定されている列(または複数の列)に対して、重複したデータをINSERTしようとしたとき、または重複したデータにUPDATEしようとしたときに、ORA-00001エラーが発生します。
また、主キー制約(プライマリキー制約)には、一意制約(ユニークキー制約)と同じくデータの一意性を保証する機能があり、同様な状況でORA-00001エラーが発生します。

02.ORA-00001エラーのエラー出力例

ORA-00001: 一意制約(XXXXX.SYS_CXXXXX)に反しています

03.ORA-00001の一般的な発生要因と対処

ORA-00001は一般に以下の要因で発生します。

  • 重複したデータをINSERTしようとしたとき
  • 重複したデータにUPDATEしようとしたとき

 

一意制約が付与された列(また複数の列)について重複しないように格納する値を変更してください。
そもそも列に対して一意性が不要な場合は、索引の一意制約を削除してください。

04.ORA-00001の原因となったデータを特定する例

INSERT INTO A SELECT * FROM B; などの大量データを一度に処理する場合にORA-00001エラーが発生したとき、原因となるデータの特定が困難な場合があります。
このような場合、DBMS_ERRLOG(*1) パッケージ(Oracle 10g Release2より) と LOG ERRORS 句を使用することでエラーの発生する原因レコードデータをロギングすることができます。ロギングにはDBMS_ERRLOG を使い、テーブル単位に手動でログ用テーブルを作成する必要があります。
(*1) DBMS_ERRLOGパッケージの詳細はマニュアルをご確認ください。

INSERT文を実行した結果、ORA-00001が発生
SQL> CREATE TABLE TRANS (
2    ITEM   VARCHAR(10),
3    NUM    NUMBER
4  );
表が作成されました。
SQL> CREATE TABLE MASTER (
2    ITEM   VARCHAR(10) PRIMARY KEY, /* プライマリキー */
3    NUM    NUMBER
4  );
表が作成されました。
SQL> INSERT INTO TRANS VALUES ('A', 10);
1行が作成されました。
SQL> INSERT INTO TRANS VALUES ('A', 20);
1行が作成されました。
SQL> INSERT INTO TRANS VALUES ('B', 30);
1行が作成されました。
SQL> INSERT INTO TRANS VALUES ('B', 40);
1行が作成されました。
SQL> INSERT INTO MASTER SELECT * FROM TRANS;
INSERT INTO MASTER SELECT * FROM TRANS
*
行1でエラーが発生しました。:
ORA-00001: 一意制約(XXXXX.SYS_CXXXXX)に反しています
DBMS_ERRLOG パッケージと LOG ERRORS 句を使用して問題のデータをロギング

以下にDBMS_ERRLOG を使用して問題のデータを特定した例を示します。

SQL> exec dbms_errlog.create_error_log('master');
PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。
SQL> desc err$_master
名前                                      NULL?    型
----------------------------------------- -------- ----------------------------
ORA_ERR_NUMBER$                                    NUMBER
ORA_ERR_MESG$                                      VARCHAR2(2000)
ORA_ERR_ROWID$                                     ROWID
ORA_ERR_OPTYP$                                     VARCHAR2(2)
ORA_ERR_TAG$                                       VARCHAR2(2000)
ITEM                                               VARCHAR2(4000)
NUM                                                VARCHAR2(4000)
-- LOG ERRORS REJECT LIMIT UNLIMITED エラー発生箇所をすべてロギングします。
SQL> insert into master select * from trans LOG ERRORS REJECT LIMIT UNLIMITED;
2行が作成されました。
SQL> select * from master;
ITEM              NUM
---------- ----------
A                  10
B                  30
SQL> select item, num, ora_err_mesg$ from err$_master;
ITEM     NUM      ORA_ERR_MESG$
-------- -------- ------------------------------------------------------------
A        20       ORA-00001: 一意制約(XXXXX.SYS_CXXXXX)に反しています
B        40       ORA-00001: 一意制約(XXXXX.SYS_CXXXXX)に反しています
-- ORA-00001エラーとなる2レコードがロギングされています。

* 調査終了後、DROP TABLE err$_master; を実行してロギング用テーブルを削除して下さい。

05.キーワード

ORA-1 ORA-00001 キー重複 重複 一意制約違反 重複データ特定